アイフルの過払い金返還請求への対応や現状について
キャッシングやカードローンのアイフルは京都府に本拠地を置く金融事業者で、2015年現在では全国の主要都市に846の店舗を配置しています。同社は1967年に創業した企業で、銀行系ではない独立系の消費者金融としては最大手です。
アイフルの過払い金返還請求に関する対応状況はどうなっているのでしょうか？
キャッシングやカードローンのアイフルは、ちょっと前までは愛くるしいチワワのテレビCMで認知度が高い消費者金融だったのですが、2006年に違法な営業活動による営業停止命令を受けて会社のイメージが物凄い勢いで悪化しました。
更に追い打ちをかけるように2008年からのグレーゾーン金利廃止などの影響で赤字が拡大し、2009年には私的整理(事業再生ADR)による再建を計画する事が決定した消費者金融です。
アイフルが過去に設定していたグレーゾーン金利は非常に利率が高くて、最大28.835%の高金利で貸付を行なっており、過払い金の請求を多数受けている現状があります。
2015年時点での経営状態は依然として厳しいものがあり、甚大な残債が消えず高利負担に経営状態もアップアップしている事から会社のこの先についてはそれなりに不安定な経営状態が続いていくと考えられます。
過払い金請求に対するアイフル側の対応はどんなものなのでしょうか？
アイフルの過払い金返還請求への対応に関してですが、幾つもの金融業者が存在する中でも特にアイフルの場合は返還返還請求が厳しい傾向が見られます。
過払い金について当然の事ながら請求を実施する権利に違いありませんが、アイフル側の対応は非常にシビアなものがあり、請求が通ったとしても全額が返還される事もなく、また手続き等に関してもスピードが遅い事が特徴として指摘されているのが実情です。
まず過払い金返還請求においては会社側と交渉を行う事になりますが、自分自身で交渉を実施する段階では返金額が確実に少なく見積もられる事が大半と言えます。
引きなおし計算で算出された金額の内、わずか10%から20%程度の返還額を提示してくるケースが多く、弁護士や司法書士に依頼しても30%から60%程と僅かな金額しか提示されない事がほとんどです。
このあたりは個々の状況や依頼した弁護士や司法書士の腕によっても変わる所でもあるのですが、およそ3ヶ月から8ヶ月程度は掛かると言われています。
まず訴訟を開始した直後に被告側(アイフル)から送付される答弁書の段階で間違いなく引き延ばしがあります。
訴訟に際しては裁判と平行して和解交渉を行なうのが一般的ですが、ここでも満足出来る金額の提示を受ける事もなく、そのまま結審して勝訴すれば判決どおりの過払い金をやっと手に入れる事が出来ます。
ただし、この時点で終わりになる訳ではなく、アイフルの場合は必ずと言っていいほど控訴してくる事がほとんどになりますので、第2審の判決が出るまでの間も含めてトータル1年から1年半ほどの非常に長い期間が必要になるのです。
結論としては、個人で交渉したり弁護士や司法書士が交渉しても希望通りの返還額は提示されませんので、満額の返還を求めるのであれば多少は時間が掛かりますが裁判を起こし勝訴判決を得ることが肝心なポイントと言えます。
過払い金返還請求に対するアイフルに関する経営状況について
- アイフルについては上記で述べた通り違法な営業活動による営業停止命令やグレーゾーン金利廃止など経営に関わる大きな異変が多発しています。
- そのようなケースもあり2009年には私的整理(事業再生ADR)を開始する事になって、経営状態や財務状態はいずれも芳しいものではないと言えます。
このような現状については過払い金の返還においても悪影響を及ぼす状態になり、会社を守るために過払い金損失を最大限に抑える営業方針を貫き、過払い金請求を開始する請求者の方にとっては返還額を減らされるなど大きなデメリットがあるのです。
このようなアイフルの経営状態については弁護士や司法書士などもよく承知をしており、依頼をする際にあらかじめ返金額が減少する可能性が高いなどと告げられるケースもあります。
ただ、こう言った弁護士や司法書士の話はやや認識不足の感が否めなく、実はアイフルの経営状態については緩やかながらも改善する傾向があるのです。
大きな理由としては2009年に始まった事業再生ADRにおいて、事業再生計画期間を2014年7月10日を期日としていたのですが、アイフルはこの期間中に債権者に対して当初決定していた計画弁済額よりも上回る金額を弁済したのです。
また事業再生ADRのお願いをしていた三井住友信託銀行やあおぞら銀行に対しては、2020年を借入の最終返済期日と指定していたのを、いち早く2015年には完全返済しており、大幅な前倒しにより一連の金融支援はすでに終了しているのです。
結局のところアイフルの過払い金請求に対するシビアな応対をする事となる元々の根拠と言える経営状態の悪化はすでに底打ち状態にあり、アイフルが倒産するリスクについても低下しているのが現在の会社の状況というわけです。
将来においてもアイフルは過払い金請求への対応はこれまでと同様にシビアであると考えられますが、一方で私達請求者側も会社の倒産のリスク等は一切関知せず、裁判に進んででも過払い金の全額返還を目指すべきと言えます。
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