グレーゾーン金利の現実と過払い金についての関係性を理解する
過払い金と言うものは、違法な金利によって支払ったお金の事を意味します。この違法な金利なのですが、一般的にはグレーゾーン金利の事を意味する事がほとんどです。
ただヤミ金等を含んだ違法業者に関しても、違法な金利が取られている事実もあるので、グレーゾーン金利と名言する事は少ないかも知れません。
今回はグレーゾーン金利の現実と過払い金の関連性に関して理解しましょう。
過払い金とグレーゾーン金利の関連性ってどう言うものなのでしょう？
上記でも記載したように、過払い金とグレーゾーン金利とは切り離せない関係です。では、元々はグレーゾーン金利とは何かと言った話をしましょう。
原則として貸金事業者と言われている業者は法律で決められた金利に準じて、自社の金利を規定しなくてはいけません。
この根拠となる法律が利息制限法と言われるものでありましたが、この法律は民事的なものでしか罰則がなく、現実的にはクロであろうとも罰則が適用されていませんでした。
そういう訳で多くの金融機関は刑事罰に該当する出資法と呼ばれる法律を基本にして金利の上限を定めていたようです。
この利息制限法と出資法では金利に大幅な違いがあり、利息制限法ではクロだけど、出資法ではシロになる事から、間をとってグレーゾーン金利と呼ばれていたのであります。すなわち、違法に違いありませんが犯罪とは異なる、と言う金利の事であると考えて下さい。
この事を数多い金融機関が実施していた事から、社会的な問題にもなっていたのです。
因みに金融機関においてはみなし弁済と言う制度を逆手にとって基盤にしていたのであります。
みなし弁済とは、一定の条件の下であるのなら利息制限法の上限金利を超えても効果があるとするルールの事です。
このみなし弁済が要因となって貸金事業者は自らの貸付を正当化していたのですが、2006年に行われた最高裁の判例によって、利息制限法を越えた金利は全て違法であると判断されたと言う事になるのです。
その結果、2010年の貸金業法改正により、グレーゾーン金利そのものが廃止されました。つまり、現状ではグレーゾーン金利については存在しないのです。
この時点で過払い金といったものが出現してきます。そして法改正によって、グレーゾーン金利が撤廃されました。
そういった背景から新規の契約に関しては、利息制限法による法定金利に従ったものにしたのではありますが、それ以前の契約はグレーゾーン金利のままと言う業者も多く見受けられたのです。
私達一般人からすれば、法改正があったとしても、中々その中身まで吟味する事は少ないのではないでしょうか。
ニュースなどの報道で大々的に告知されれば、このような状況になっているのだと認識できますが、そうでなければ知らない人々が大半ですね。
最も身近な例で言えば道路交通法があります。
免許証の更新に行って、こういった事が変わっていたのだと驚いた経験をした人も沢山いるはずです。
これと同じように、貸金業法改正を知らない人が多いのを良い事に以前からの契約では、そのままの金利にしていたと考えて間違いないでしょう。
こういった状態は正しいものとは言えません。そこで本来であれば、支払う必要がなかったお金について返して欲しいと考える事が、過払い金返還請求だと考えて下さい。
過払い金返還請求は完済していても、残債があっても行う事が可能ですが、完済している場合ですと、最終的な取引が行われてから10年間と言う時効がありますので、その点は十分に注意して下さい。
最終的な取引とは最後に支払いをした日の事を意味します。その日から10年以内であれば、過払い金請求を行う事が可能だと言えます。
こうした場合、元々は支払い過ぎていたお金を戻してもらっただけですので、個人信用情報に事故情報が記載される事もないので、安心して請求していただく事が出来ます。
グレーゾーン金利による過払い金が実際にあった場合にはどうする？
グレーゾーン金利による過払い金があったとしても認識していない人も結構いるのです。しかしながら、思い当たる節があるようなら、まず第一に調査してみれば良いと思われます。
自分でも取り扱った証拠が残っているのであれば容易に調べる事が出来ます。
取り扱った証拠が残っていない、または自分自身では調査出来ないと言うケースですと、法律事務所に相談してみる事をお勧めします。
法律事務所では専門のスタッフが無料で相談に乗ってくれますので、自分に過払い金があるのかどうかも容易に知る事が出来ます。この時に、契約書等があれば上手く話が進むと思いますが、無ければ取引していた会社、どれくらいの金額を借りたのか、何年前くらいから契約を結んでいたのかが把握していれば何の問題もありません。
因みに残債が存在するケースではどういうふうになるのかも思案してみましょう。
残債があり過払い金返還請求をした場合、原則的には返還される過払い金と元金が相殺される形となります。
この場合、過払い金の額が残債より多いのなら、残った分を返金してもらえるでしょう。
反対に残債の方が多い場合では、残った分の債権を支払っていく結果になります。
しかしながら、上記のようなケースでは任意整理を実施したと考えられるケースが多く、個人信用情報に事故情報が掲載されるのが大半です。
事故情報が掲載されてしまうと、新規でローンを組んだりすると言う事が困難になると言うデメリットがつきまといます。
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